毎日の買い物、車や電車での移動、ごみ出し…
私たちの何気ない日常が、地球環境や社会に大きな影響を与えていることをご存知ですか?
環境に良い製品を選ぶ、移動は公共交通機関を使う、なるべくゴミを減らす。
ESGという視点から見ると、私たちの小さな行動が、大きな変化を生み出す第一歩となるのです。
この記事では、ESGの考え方を日常生活に取り入れるための具体的な方法を7つご紹介します。あなたも、今日からESGを実践してみませんか?
・そもそもESGとは何か
・個人でもできるESGの取り組み
・ESGの取り組みが与える社会への影響
そもそもESGとは何か?

ESGとは、Environment(環境)、Social(社会)、Governance(ガバナンス)の頭文字を取ったもので、企業の持続可能性を評価する際の指標として注目されています。
環境問題、社会問題、そして企業の透明性や倫理的な経営といった多岐にわたる側面を考慮することで、より持続可能な社会の実現を目指します。
個人でもできるESGの取り組み

ESGは企業だけの取り組みではありません。私たち一人ひとりが、日常生活の中でESGの考え方を意識し、行動することで、社会全体に大きな影響を与えることができます。
- 事例①|消費行動を見直す
- 事例②|エネルギーの節約
- 事例③|ゴミの減量と分別
- 事例④|グリーンな金融商品への投資
- 事例⑤|ボランティア活動への参加
- 事例⑥|情報発信
- 事例⑦|持続可能性について学ぶ
事例①|消費行動を見直す
- 地産地消:地元の農産物を購入することで、輸送による環境負荷を減らすことができます。
道の駅や、地元のスーパーやショッピングモール等での出張販売、農協などで購入することができます。 - オーガニック製品を選ぶ:化学肥料や農薬の使用が少ないオーガニック農法は生態系への影響を最小限に抑えることができる上、土壌中の微生物や昆虫などの多様な生物を育むため、生物多様性の保全に貢献します。
オーガニック製品を選ぶには、有機JASマークなどの認証機関が発行した認証マークがついているものを選びましょう。

- リサイクル製品を選ぶ:リサイクル素材で作られた製品は、品質が劣るというイメージがありますが、最近の技術の進歩によりその品質は向上しています。
再生紙、再生プラスチックなどリサイクル素材で作られた製品を選びましょう。リサイクル活動は新しい資源を採掘必要が減り、資源の枯渇を防ぐことにつながります。

- フェアトレード製品を選ぶ:開発途上国の生産者や労働者の生活向上を目的として、公正な価格で取引されている製品を選ぶことが、生産者の生活水準の向上に貢献することにつながります。

事例②|エネルギーの節約
- 節電:照明をこまめに消したり、省エネ家電を使うことで、CO2排出量を減らすことができます。
- 再生可能エネルギーの利用:太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーには枯渇の心配がなく、安定的にエネルギーを受給することができます。
その上、自然エネルギーを活用しているため、環境への負荷軽減にも貢献します。

事例③|ゴミの減量と分別
- ごみの分別:燃やせるごみ、燃やせないごみ、資源ごみなどをきちんと分別することで、リサイクル率を高めることができます。
- マイバッグの利用:プラスチック製のレジ袋の代わりにマイバックの活用に努め、ごみを出さないように心がけましょう。
- 食品ロスを減らす:計画的に買い物をする、食べ物を無駄にしないなど、食品ロスを減らす取り組みも大切です。

事例④|グリーンな金融商品への投資
- ESG投資:環境や社会に配慮した企業に投資するファンドを選ぶことで、間接的にESGに貢献できます。
- グリーンボンド:環境改善プロジェクトに資金調達するために発行される債券です。環境省が運営するポータルサイト等でも発行リストを確認することができます。

事例⑤|ボランティア活動への参加
- 地域清掃活動:地域清掃活動に参加することで、地域の環境美化に貢献できます。
- NPOへの寄付:環境保護や社会貢献活動を行っているNPOへの寄付も有効な手段です。

事例⑥|情報発信
- SNSでの発信:SNSは、情報発信のプラットフォームとして、環境問題や社会問題に対する意識を高める上で非常に大きな力を持っています。
SNSを通じて、ESGに関する情報を発信したり、意見交換をすることで、多くの人に意識を広めることができます。

事例⑦|持続可能性について学ぶ
- 本を読む:ESGや持続可能性に関する本を読むことで、知識を深めることができます。基礎知識をわかりやすく解説した入門書が数多く出版されています。
環境省のウェブサイトにも、環境問題に関する様々な情報が公開されています。より手軽に「持続可能性」について知ることができます。

- セミナーに参加する:環境問題に関する専門家のセミナーに参加することで、最新情報やより深い知識を得ることができます。
- ボランティアに参加する:環境問題に取り組むNGO・NPOのボランティア活動に参加することで、実践的な学びを得ることができます。
ESGの取り組みが与える社会への影響
ESGに関する取り組みは多岐に渡り、気候変動対策、社会課題の解決、持続可能な経済成長など、様々な側面から社会を変革していく力を持っています。
- 影響①|市場への影響
- 影響②|社会意識の創出
- 影響③|環境への影響
影響①|市場への影響
ESGを重視する投資家が増えることで、企業はESGへの取り組みを強化せざるを得なくなります。環境に配慮した製品やサービスの開発、再生可能エネルギーへの投資など、新たなビジネスチャンスを生み出します。
さらに投資家にとって重要度が上がるほど、取り組みに対する評価が高まり、株価の上昇や資金調達の円滑化が起こりうるでしょう。

影響②|社会意識の創出
企業の取り組みなどにより、ESGに関する情報が世の中に増えていくことで、人々の環境や社会に対する意識が高まり、より良い社会の実現に向けて行動する人が増えていきます。さらにESGの特性上、多様性と包容性の重要性が認識され、よりインクルーシブ(性別、国、障害などによって排除されることなく、すべての人が共生できる社会)な社会が実現されます。

影響③|環境への影響
温室効果ガスの削減や資源の有効活用が、環境負荷を軽減させ、気候の変動対策等に貢献します。環境を大切にする取り組みは、地球上の自然環境を保護し、生物の多様性の保全にも良い影響を与えます。

ESGの取り組みは、企業の利益追求だけでなく、社会全体の持続可能な発展に貢献する重要な取り組みです。
市場、社会意識、環境の3つの側面から、多岐にわたるポジティブな影響をもたらし、より良い未来を築くために不可欠な要素となっています。
世界中が注目するESG投資。今後の行き先は?
ESG投資は、世界中で注目を集めており、今後もますますその重要性が増していくと考えられます。
気候変動問題や社会問題が深刻化する中、ESG投資は、企業の成長と社会の発展を両立させるための重要な手段となるでしょう。
まとめ
ESGとは、環境問題と社会問題、そして企業の透明性や倫理的な経営といった多岐にわたる側面を考慮する考え、そして、その先により持続可能な社会の実現を目指すというものです。
ESGは特別なことでなく、私たち一人ひとりができることからアクションを起こすことが重要です。
消費行動を見直したり、ボランティア活動に参加したり、自分にできることから少しずつ始めてみましょう。
ESGの考え方を日常生活に取り入れることで、皆さんもより持続可能な社会の実現に貢献することができます。